S邸増築・耐震工事

東久留米市 約3か月半     


築約40年の2階建て和風木造建築。

屋根は和瓦、外壁は左官、4周下屋のある昔ながらの造りで、地震に対しとても不安に思っているS様からご相談を受けました。
この地域の防火区分は「無指定」なので、10㎡以下の増築なら、確認申請の必要はありません。
敷地も広く、建蔽率・容積率にも余裕があるため、約6帖の増築を含む耐震工事を行いました。
既存建物は和風建築にありがちな、外壁が少なく、ほとんど掃出し窓と雨戸。さらに内部も、間仕切り壁が少なく、襖等で仕切られています。
間仕切り壁も真壁で、耐震壁の要素がとても少ないのが現状でした。

工事としては、1階は、既存の左官外壁を全て取り払い、断熱材を入れ、構造用合板12mmで耐震補強した上に、金属製サイディングを貼りました。
既存掃出し窓部分も、外壁に変更したところが何か所かあります。
内部壁も、可能な限り筋違と構造用合板を併用して耐震壁を造りました。
2階はほとんど解体。
2階の柱と壁の位置を、可能な限り1階と同じ場所にし、重量や揺れを2階から1階・地盤へとスムーズに移動できるように設計しました。
2階は、洋室2間と書斎、トイレと洗面室で、ほぼ新築同様です。
屋根は、軽いガルバニウム鋼板を貼り、壁は金属製サイディングです。

外観も、バルコニー壁と1階外壁を合わせたことで、スッキリとた印象になりました。